管理組合向け

マンション管理組合の経費削減方法を現役フロントマンがご紹介!!

分譲マンションに住んでいるけど、マンションの管理費が高い!!

管理組合の経費を削減して管理費を安くしたい!!

管理費の値上げを検討しているけど、経費削減って出来ないの?

分譲マンションに住んでいるとこんなことを思ったことがあるのではないでしょうか。

分譲マンションの管理会社でフロントとして現役で働いている僕が、マンション管理組合の経費削減方法をご紹介しますので、参考にして下さい。

マンション管理組合の経費削減方法

管理組合の支出は、管理会社への管理委託費が占めているウエイトが大きいため、経費削減を目的として管理会社変更をアドバイスする方が多いのが実情です。

今回僕が紹介する経費削減方法は、よくある管理会社を変更して経費を削減するという方法ではありません。

それでは、さっそくご紹介していきますね。

共用部の電気料金契約のプランを変更する。

電気契約

個人宅の電気料金契約のプランって変更できますよね?

同じようにマンションの「共用部」の電気料金契約のプランを変更できることを知っていますか?

今回ご紹介する方法は、「共用部」の電気料金契約のプランを変更し、経費削減をする方法です。

電気の自由化に伴い電力供給会社を変更するという方法ではありません。

契約している電力供給会社によってもプランは異なりますので、まずはご契約されている電気供給会社のHPを確認するか、管理会社に調査をお願いしましょう。

大半の管理組合において、共用部の電気料金契約は「低圧電力契約」と「電灯電力契約」の2本の契約を締結しています。(エレベーターや給水ポンプなどの動力契約【低圧電力契約】と廊下照明などの【電灯電力契約】です。

今回ご紹介する経費削減方法は、電力会社は変更せずに契約プランを変更することで従来通りの使い方でも電気料金を削減できます。

それでは【低圧電力契約】のプラン変更による経費削減方法ををご紹介していきますね。

低圧電力契約を「負荷設備契約」から「主開閉器契約」に変更する。

低圧電力契約

低圧電力契約というのはエレベーターやポンプなどの動力の電力契約で、この契約は基本料金が高いという特徴があります

最近の新築マンションであれば、最初から「主開閉器契約」になっているマンションもありますが、基本的には「負荷設備契約」を締結していることが多いです。

「負荷設備契約」というのは、基本的にはエレベーターやポンプなどの最大アンペア数の合計で契約しています。

ご紹介するのは、

「負荷設備契約」を「主開閉器契約」にプラン変更し、実態にあったアンペア数で契約することで、低圧電力契約の基本料金を下げるという経費削減方法です。

「主開閉器契約」というのは、実際に使われている低圧電力を調査し、実際に使われている範囲内での契約アンペアに変更するという方法です。

また、一時的に契約アンペアを超えたとしてもブレーカーが落ちようにするために「電子ブレーカー」というものを取り付けます。

通常の管理会社はこの知識は持っているので、管理会社に業者を紹介してもらい、プラン変更によりどれぐらい電気料金が下がるか試算をお願いしてみましょう。

マンションの規模にもよりますが、1年~3年で切り替え費用(電子ブレーカー導入費用)をペイできることが多いですよ。

僕が担当しているマンションでは大半が導入されており、実績が証明されています。

くどいようですが、従来通りの使い方でも電気料金を削減できますよ。

電灯契約を「従量電灯契約」から「時間帯別電灯契約」にプラン変更する

電灯

電灯契約というのは、廊下の照明や屋外の照明やコンセントなどの電力契約です。

ご家庭の電気料金契約と同じと思っていただければわかりやすいと思います。

ご紹介するのは

「従量電灯契約」を「時間帯別電灯契約」にプラン変更することで、共用部の電気料金を下げるという経費削減方法です

この削減方法は、基本的に設備導入費用はかかりません。

現在契約されている電力会社がこのプランを持っているかどうかを管理会社問い合わせしてみましょう。

一般的には、プラン変更をしていなければ「従量電灯契約」になっていると思います。

「従量電灯契約」というのは、簡単にいうと朝に照明を1時間つけても、夜に照明を1時間つけても、電気料金は一緒という契約です。

つまり、1日の中で電気の単価は同じということです。

マンションの共用部で電灯電力が多く使用される時間帯は、照明が点灯する日が沈んでからの時間帯です。

つまり、「従量電灯契約」を「時間帯別電灯契約」にプラン変更するだけで、

いままで通りの使い方で電気料金がさがり、経費削減になるということです。

「時間帯別電灯契約」というのは、一般的には夜間の電気料金の単価が安くなります。

大半の管理会社はこの知識は持っていますので、管理会社に業者を紹介してもらい切り替えにより、どれぐらい電気料金が下がるか無料で試算して貰いましょう。

僕が担当しているマンションでは大半のマンションが導入し、且つ実績が証明されています。

ロードヒーティングのON/OFFを手動で行う。

ロードヒーティング

こちらは、北海道や東北などの雪が降る地域で且つロードヒーティングの設備がある場合に非常に有効です。

ロードヒーティングとは、一般的に「灯油」「ガス」「電気」のいずれかを燃料としており、駐車場や通路などの雪を解かす設備です。

このロードヒーティングは降雪センサーにより自動でON/OFFされる仕組みとなっています。

ご紹介するのは、センサーを使用せずに手動でロードーヒーティングをON/OFFし燃料代を節約する方法です。

センサーを使用していると、微量の雪でもロードヒーティングをONにしてしまいます。

手動で必要な時だけONにすることで燃料代を節約することができます。

この経費削減方法のデメリットは誰かの手を煩わせるということだけです。

僕が担当しているマンションでは入居者の中からボランティアを募り、この方法を使って燃料代を削減しているマンションがあります。

カメラで遠隔監視をしながら、ロードヒーティングのON/OFFを請け負っている業者もあります。

凍結防止ヒーターのON/OFFを行う。

凍結

こちらも、北海道や東北などの雪が降る地域で且つドレンヒーターが設置されている場合には非常に有効です。

ドレンヒーターとは、バルコニーなどの雨水がながれるドレン管に凍結防止を目的として設置されている電熱ヒーターです。

この設備は気温でON/OFFされる仕組みとなってます。

ご紹介するのは、手動で凍結防止ヒーターをON/OFFし電気代を節約する方法です。

雪が降り始めても気温が氷点下にならない状況ではOFFの状態にします。また、氷点下の気温が続き雪が解けない時期はドレン管内に水が流れることはないのでOFFの状態にします。

この経費削減方法のデメリットはロードヒーティングと同様に誰かの手を煩わせるということだけです。

最後に

今回はマンション管理組合の経費削減方法をご紹介しました。

ご紹介した内容はすべて僕が担当している複数のマンション管理組合で実施して確実に効果がでている方法となりますので是非ご参考にしてみて下さい。

大規模なマンション特に削減効果が大きくなりますので、費用が掛からない経費削減方法については、まずは試験的に実施してみることをおすすめしますよ。