分譲マンションに住んでいるとこんな疑問をもったことがある方はいるのではないでしょうか。
マンション管理会社ので現役で働いている僕が、マンション管理会社の上手な使い方をご紹介します。
分譲マンションにお住まいの役員向けの記事となっております。
現役フロントが教えます!!マンション管理会社の上手な使い方!!

僕が実際に管理会社のフロントとして働いていて、管理会社の使い方が上手だなと思う管理組合もあれば、管理会社の使い方が下手だなと思う管理組合もあります。
今回僕がご紹介する方法は、2005年から管理会社でフロントとして働いている僕が感じたポイントになりますが、大半の管理会社に当てはまることだと思います。
マンション管理会社の上手な使い方を教えます!!といっても、
結果からいうとマネージメントのお話になるんですけどね(笑)
それでは、さっそくご紹介していきますね。
フロントや管理員のモチベーションを上げる

管理会社を上手に使う最大のポイントは、
フロントや管理員に最高のパフォーマンスを出させることです。
具体的に最高のパフォーマンスを出させるためには、
・フロントや管理員と良好なコミュニケーションをとる。
・フロントや管理員には「命令」や「指示」ではなく「お願い」をする。
・管理組合運営の主体は管理組合であることを理解する。
・お金(管理委託費)を払っているから管理組合が偉いという考えをもっている のであれば、それは間違い。管理会社とは対等であることを理解する。
飲食店で飲み物を頼むときに「命令」や「指示」ではなく「お願い」しますよね?
それと同じです。
*飲食店で「命令」や「指示」で飲み物を頼んで何が悪い?という考えの方は僕がお伝えしたい管理会社の上手な使い方(マネージメント)の本質を理解は出来ないかもしれません。
フロントや管理員は管理組合運営を一番身近で支援する立場の人間なので、
「管理会社を上手に使う=管理員やフロントを上手に使う」
ということです。
なんとなく理由は分かりますよね。
会社でいうならば、社員の働きやすい職場をつくることで生産性があがるというようなイメージですね。
管理会社のフロント目線でいうと、
役員と良好なコミュニケーションがとれていなければ、
他マンションの成功事例などの提案はしずらいです。
というかしないことが多いです。
なぜなら管理組合運営での成功事例というのは管理会社と管理組合が
良好な関係性の中で2人3脚で成し遂げた事例が多く、
管理会社と管理組合の良好なコミュニケーションなくしては
同じ成功事例を実施しても成功しない可能性が高いからです。
管理会社に「高齢者対策をして下さい」というスタンスではなく
「協力して高齢者対策を実現させよう」というスタンスが良いですよ。
フロントや管理員のモチベーションが上がるようなマネージメントをすることで、
管理委託契約上の業務とはいえない仕事も
フロントや管理員が高いパフォーマンスで協力してくれれば
結果として上手に管理会社を使っていることになりますよね。
管理組合から面倒な業務を丸投げされたり
横柄な態度で管理組合運営の指示をされると、
フロントや管理員は「契約で決まったことだけを淡々とこなす」
というドライな対応にシフトしていきます。
会社で例えるならば、「言われたことだけやっておこう」みたいなイメージですね。
知らない方も多いのですが、管理会社には管理組合運営の結果責任はありません。
横柄な態度や面倒な業務を丸投げされるとフロントや管理員は「あくまでも管理組合から指示をされたからやっている」という心理状況になってしまうため
「こうした方が良いですよ」というアドバイスもしなくなることも多々ありますね。
理由は簡単で、横柄な人と出来るだけ最低限のコミュニケーションしか取りたくないからです。
結果として、管理組合にとっては管理会社を上手に使えている状況ではなくなってしまうことはご理解いただけたでしょうか?
会社の上司が横柄な人だったら?
と考えれば理解できますよね。
フロントや管理員を上手に使える管理組合は
フロントや管理員から人気のマンションとなっているのが実態ですよ。
上手に使ってくれる管理組合の仕事はなんといっても「やりがい」がありますからね。
管理会社に丸投げせざるを得ない場合は?
実態としては、管理組合運営に協力的な方が数名いないと諸問題の対応を管理会社に丸投げせざるを得ないケースもあると思います。
そういう場合にフロントや管理員のモチベーションを下げないようにするには、細かい指示はしないこと(お願いや提案は良いと思います)です。
「手を出さないなら口も出さない」ということですね。
実際に僕も経験があって、手は出さないのに物凄い非効率な作業を依頼されたことがあります。
「丸投げするなら、作業をするこちらのやりやすいようにやらせてくれよ」というのが本音ですね。
こういう方には「まためんどくさいことを言われたらいやなので、最低限の提案しかしない」というドライな考え方にシフトしてしまいます。
管理員やフロントも人間ですからね(笑)
修繕や点検は管理会社を使う

マンションで日常的に発生するいろいろな修繕は基本的に管理会社から見積もりが出てくると思います。(管理会社名の見積もりの時もあれば、業者の見積もりの時もあるとおもいますが)
他業者から見積もりをとって比較検討したいのであれば、管理会社に依頼せずに役員で見積もりを取りましょう。
万が一他業者の見積もりが安かったとしても、管理会社に一度その見積もりを基に金額交渉をしてみましょう。
役員が見積もりをとった業者から見ると管理組合は「一見さん」であり、何か問題が発生した時に真摯に対応してくれる保証はありません。
その点管理会社は年間を通した管理委託契約が基本の契約となるため、問題が発生した時には真摯に対応せざるを得ません。
なぜなら真摯に対応しなければ、「管理委託契約の解約」という問題に発生する可能性があるからです。
工事や点検などはトラブルがない時は気にもならないと思いますが、
何かトラブルが発生した時に
「対応が悪い」「責任の所在がはっきりしない」
とならないように
大きな金額差がない限りは管理会社を使った方が
責任が管理会社に一本化されるメリットがあります。
マンションの役員や入居者には聞こえることはない裏話をご紹介しますね。
常に金額比較を行い、安い業者をさがしている管理組合があるのですが、
漏水などのトラブルがあった時に「あのマンションはうるさいから対応したくない」
「困ったときだけ頼まれてもあれなんだよな・・・」といわれ、
たらいまわしにされるマンションがあるんですよ。
フロントや管理員から管理組合に改善してほしいことを聞いてみる。
フロントや管理員から管理組合に改善してほしいことを聞いてみましょう。
役員の視点ではきづかない無駄な業務や効率の悪い業務があるかも知れません。
無駄な業務や効率の悪い業務をやめて、管理組合として実施してほしいことをお願いした方が、お互いWINWINだと思いませんか?
会社でいうならば、社員に改善してほしいことを聞いてみるイメージですね。
管理組合が一方的にいろいろお願いするだけではなく、管理会社の改善提案も議題としてあげるという体制が良いと思いますよ。
管理組合として管理会社に求めていることを明確にする。

役員がかわるたびに管理組合運営の方針がぶれることがあります。
支援をしている管理会社としては「方針がぶれる」ことで無駄な作業が発生することになりますので管理組合の中で管理会社に求めることを明確にしましょう。
「管理組合運営の方針がぶれる」ということは管理組合の問題であり、一業者である管理会社に無駄な作業を発生させるのは、社会通念上でも改善する必要がある問題だと思います。
管理会社目線でいうと、管理組合という組織がしっかりしているほうが、管理会社としては、高いパフォーマンスを出すことができます。
会社で例えるならば、上司がかわるたびに方針がぶれると、働いている従業員は疲弊しますよね?
最後に
今回は管理会社の上手な使い方をご紹介しました。
管理会社を上手に使うことは結果として管理組合に得があることだと思いますので
是非ともご参考にしてみて下さい。
「管理会社を甘やかしてね🥺」という記事ではないので、
誤解のないようにお願いします(笑)